記事の要約
- 衛星運用とは、打ち上げた衛星の状態を地上から見守り、計画を立てて指令を送る日々の仕事です。AIは撮影の計画案づくりや異常の兆しの検知、軌道を直す噴射の比較などを支えます。
- 本記事の4事例のうち実運用と確認できたのは、Starlinkが数値の基準で自動判定する衝突回避(AIとは呼ばれていない)で、ほかは研究・実証・試験の段階です。
- 静止衛星は少しずつずれるため定期的な噴射で位置を保ちます。燃料は補給を前提にできず噴射は取り消せないため、AIが案と予測を出し、人が採否を決める分担が現実的です。
宇宙ビジネスの資料で「衛星運用」という言葉を見かけても、打ち上げた後の衛星に地上で何をしているのかは、思い浮かべにくいものです。
実際には、地上の運用者が毎日、衛星の状態を確かめて指令を送っています。軌道上の衛星が急増したいま、この仕事のどこにAIを入れ、どこまで任せられるかが国内外で試されています。
本記事では、運用者の仕事を7つの工程に分けたうえで、国内外の事例と、軌道保持(=噴射でずれを直し、決めた位置を保つこと)でのAIの使い方、導入の課題を解説します。東京大学松尾研発のAIスタートアップとして、軌道保持でAIの概念実証(PoC)を手がけた弊社の視点も交えます。
読み終える頃には、衛星運用のどの工程からAIを試すべきかを判断できるはずです。
目次
人工衛星の運用とは?7つの工程とAIが入る場所

人工衛星の運用(衛星管制)とは、打ち上げた衛星が役目を果たし続けられるよう、地上から状態を見守り、指令を送って動かす仕事です。衛星は、打ち上げた後に自分だけで仕事を続けているわけではありません。どこを撮影するか、いつデータを地上に送るか、ずれた軌道をいつ直すかは、運用者が決めて送り込んでいます。
仕事の基本は、計画を立てて指令(コマンド)を送り、衛星から届いた状態データを評価して、次の計画に戻す循環です。この状態データをテレメトリ(=機器の電圧や温度などの記録)と呼びます。JAXA筑波宇宙センターの衛星管制も、計画・運用・評価の3つの業務をこの順に回しています。
この流れに沿って、地球観測衛星の運用者の1日を追ってみましょう。まず、利用者から届いた「いつ・どこを撮りたいか」という要求を突き合わせて調整し、通信に使う地上局のアンテナを確保します。送る指令は前もってまとめ、食い違いがないか(例えば、撮影の予定と同じ時間帯に軌道を直す噴射が入っていないか)を確かめておきます。
低い軌道を回る衛星が地上局と直接通信できるのは、上空を横切る1回あたり数分から十数分だけです。運用者はこの短い時間に指令を送り、届いたテレメトリを監視します。
通信が終わると、機器が予定どおりに動いたかを確かめ、季節による変化も含めた長い期間の傾向を追います。いつもと違う動きがあれば状況を調べ、次の計画に反映します。
軌道を保つ作業も欠かせません。低軌道の衛星は、宇宙にわずかに残る大気の抵抗で少しずつ高度が下がるため、位置を測って軌道を直す制御を定期的に行います。静止衛星は地上局から常に見えるため監視が途切れなく続き、ずれていく位置を噴射で直す軌道保持が定期的に入ります。
この循環を工程に分けると、次の7つです。
| 工程 | 主な作業 | 人手が苦しくなる理由 | AIの余地 |
|---|---|---|---|
| 1. 運用計画の立案 | 撮影などの要求の調整、地上局の確保 | 要求と制約の組み合わせが膨大になる | 計画案の作成 |
| 2. コマンド送信 | 通信できる時間に指令を送る | 送信前に確かめる時間が短い | 矛盾のチェック |
| 3. 状態データ(テレメトリ)の監視 | 機器の電圧や温度などの監視 | 項目が機数に比例して増える | 多数項目の同時監視 |
| 4. 評価・異常検知 | 動作確認、異常時の状況把握 | 項目どうしの関係の崩れは目で追いにくい | 異常の兆候の検知 |
| 5. 軌道決定・軌道制御 | 軌道を求め、位置を保つ噴射を計画 | 候補の比較に経験が要る | 噴射の候補案と予測 |
| 6. 衝突回避 | 接近の評価と回避の計画 | 接近の組み合わせが急増する | 判定と計画の自動化 |
| 7. 運用終了 | 軌道から外すか、安全な軌道へ移す | 故障の見通しで時期が変わる | 終了時期の見積もり |
このうち人手が先に限界を迎えるのは、監視と衝突回避です。2025年には4,000基を超える衛星などが軌道に入り、打ち上げは1日あたり約10基のペースで続いています。
監視するデータは自社の衛星の数に比例して増えますが、接近を調べる組み合わせは、自社の衛星の数と、周りを飛ぶ衛星や宇宙ごみ(デブリ)の数の掛け算で増えます。周りにも年4,000基超の衛星などが加わるため、衝突回避の判定は監視より速く膨らみ、人が1件ずつ確かめる運用では追いつきません。
ここに自動化の出番がありますが、AIに任せる範囲は工程ごとに決めるのが出発点です。例えば、接近の判定は衝突確率などの数値で線を引けますが、軌道保持の噴射は範囲・観測の予定・燃料の兼ね合いで決まり、1つの数値で線を引けないため、同じ任せ方はできません。
参照元:宇宙技術開発株式会社「衛星運用者における取り組み」(総務省の検討会資料、2022年2月)/JAXA「データ中継技術衛星『こだま』」(パンフレット)/NEC「人工衛星の軌道制御」(2025年1月)/ESA「ESA Space Environment Report 2026」(2026年9月)
衛星運用AIの事例4選|実証・試験と実運用を分けて見る

衛星運用AIの事例は、実証・試験の段階か、実運用かで読み方を変える必要があります。実証の成果は「できる見込み」で、日々の運用で使われている証拠ではないためです。ここでは、異常の検知、計画の立案、衝突の回避という3つの場面から、国内外の4件を見ていきます。
1. JAXA・JR西日本・スカパーJSAT:鉄道の故障予測AIで衛星の異常兆候を検知(実証段階)
JAXAとJR西日本は2022年10月から、鉄道の故障予測AIを衛星の状態データに応用してきました。2024年5月には累計30機以上の運用実績を持つスカパーJSATが加わり、実運用中の衛星への適用を目指す実証実験の開始を発表しています。
従来の監視は、電圧や温度といった項目ごとに上限と下限を決め、値がその外に出たら警報を出す方式です。この方式では、どの値も範囲内に収まっている間は、項目どうしの関係が崩れ始めていても警報は鳴りません。
そこで共同の取り組みでは、複数の状態データの相互関係を可視化し、故障や異常の兆候を検知するAIモデルを複数作りました。例えば、太陽の当たり方に応じて太陽電池の電流と機器の温度がそろって上下する衛星で、電流はいつもどおりなのに温度だけが少し高い日が続いたとします。
どちらの値も範囲内ですが、普段の関係からは外れています。仕組みの一例は、平常時のデータから「この電流ならこの温度」という対応をAIに学ばせ、実測の温度が予想から大きく外れたら知らせるものです。こうした「いつもと違う」を早めに示せれば、運用者は故障に至る前に原因を調べ、予備の機器への切り替えなどを検討できます。
2. NEC:熟練者の判断を学ぶ意図学習で観測要求の作成を自動化(研究・試験段階)
NECは小型レーダ衛星「ASNARO-2」を題材に、「いつ・どの地点を撮影するか」をまとめる観測要求の作成の自動化を研究しました。観測要求は、膨大な撮影候補の中から、衛星の設計上の制約と利用者どうしの依頼の競合を総合的に判断して作る難しい作業で、こなせる運用者は限られていました。関心のある地域は情勢や災害で変わるため、撮影地点を素早く選び直す必要もあります。
そこでNECは、膨大な撮影候補から観測要求に入れる候補を選ぶ作業を、条件を満たす中で最も良い組み合わせを探す問題(組み合わせ最適化)として式にしました。何を「良い」とするかの指標は、候補の特徴ごとに重みを掛けて足し合わせた値で表し、その重みを、熟練運用者の作成記録から意図学習で学ばせています。
その結果、熟練の運用者の意図(候補を選ぶときの判断)を再現する精度は94%となり、観測要求の作成は、熟練の運用者で120分かかっていたものが、非熟練者でも20分になりました。計画立案は人の経験に頼る工程の代表で、作業の記録が残っているほどこの型のAIに向きます。
組み合わせを式にして解く手法は「数理最適化の事例8選|ビジネスでの使い方とAIとの組み合わせ」で解説しています。
3. ESA:衝突リスクの評価と回避計画を自動化する「CREAM」(地上試験段階)
衛星どうしの接近は、観測網による宇宙状況把握(SSA)で予測し、警報を出します。2019年時点で、低軌道の一般的な衛星には毎週数百件の警報が届いていました。
ESA(欧州宇宙機関)の低軌道の衛星では、1機あたり週2件ほどが分析担当者の詳しい確認を要しました。担当者は、位置の予測に含まれる誤差まで考えて衝突の確率を数時間かけて見積もり、およそ1万分の1を超えれば回避の噴射を準備します。その噴射で別の物体に近づかないかも確かめます。
この手間を減らすため、ESAはCREAM(Collision Risk Estimation and Automated Mitigation=衝突リスクの見積もりと回避の自動化)で、接近の評価から回避計画の作成、意思決定の支援までの自動化を進めています。2025年8月時点では地上で試験運用中で、警報の発出と回避計画の作成はすでにでき、軌道上の実証を準備しています。
なお、ESAは2019年に機械学習を使う準備を進めていると発表していましたが、2025年8月の紹介記事はCREAMをAIや機械学習とは書いていません。次のStarlinkと同じく、AIと明記されていない自動化です。
4. SpaceX(Starlink):衛星搭載の衝突回避システムで半年に約20万回の回避(実運用)
Starlinkは、衝突確率が1,000万分の3を超えたら回避する基準に、最接近距離による基準も加えて運用されています。確率の基準は業界標準とされる1万分の1より300倍以上厳しく、2025年12月から半年間の回避噴射は約20万7,000回、1日あたり約1,100回に上ります。
基準を厳しくするほど回避は増え、人が1件ずつ承認できる規模を超えます。基準が数値なら機械が毎回同じ判定を下せるため、衛星の搭載システムが回避の噴射まで実行できます。報告はこの仕組みをAIとは呼んでいません。
4件のうち実運用と確認できたのは、基準を数値で決められ、件数が膨大な衝突回避でした。何を異常とみなすかを数値で決めにくい異常検知は、AIの判定を人が確かめ続けるため、実運用へ移るまで時間がかかりやすくなります。
では、自社はどの工程から試せばよいのでしょうか。出発点は、判断の回数が多く、過去の計画と結果の記録が残っている工程です。記録があればAIの出力を人の判断と比べて採点でき、回数が多いほど比べる機会も増えます。最初はAIに材料を出させて人が判断し、食い違いの記録を重ねながら、基準を数値にできた部分から自動化へ移すのが安全です。
進め方は「自立型AIとは?仕組み・生成AIとの違い・導入4ステップを解説」で解説しています。
参照元:JAXA「鉄道の故障予測AI技術を宇宙機へ活用するため事業共同実証活動を開始」(2024年5月)/NEC「人工衛星運用における自動化・省力化技術」(NEC技報 2021年8月)/ESA「Automating collision avoidance」(2019年10月)、「CREAM: avoiding collisions in space through automation」(2025年8月)/SpaceX「SpaceX Gen 1 and Gen 2 Semi-Annual Reports」(米連邦通信委員会提出、2026年7月)
衛星軌道の保持とAI|計画案を出し、人が判断する理由

軌道保持とは、少しずつずれていく衛星の位置を、小型エンジン(スラスター)の噴射で定期的に直し、決められた範囲にとどめておく作業です。静止軌道の衛星では、この噴射の計画づくりでAIが計画案と結果の予測を出し、運用者が採否を決める分担が現実的です。現状では燃料の補給を前提にできず、誤った噴射を取り消せないためです。
定期的な噴射と燃料の制約が、判断を人に残す
静止衛星は、赤道の上空約3万6,000kmを地球の自転と同じ周期で回るため、空の一点に止まって見えます。家庭の衛星放送のアンテナが向きを固定したまま受信できるのも、この性質のおかげです。ところが実際には、太陽と月の引力や地球が完全な球でないことなどで少しずつずれ、放っておくと止まって見えなくなります。
ずれには東西と南北の2方向があります。南北のずれは、軌道の面が赤道からわずかに傾くことで生じます。傾いた軌道を回る衛星は、1日のうちに赤道の北側と南側を行き来するため、地上からは南北に揺れて見えるのです。
気象庁の資料では、ひまわり8号・9号の位置を、東西は経度のずれ±0.05度以内(静止軌道上の距離で約37km)、南北は軌道の傾き±0.1度以内に保つとしています。この範囲に収めるため、南北の軌道制御は隔週の月曜、東西は隔週の木・金曜に予定され、そのたびに地球全体の観測を1回休みます。
制御に使う燃料は衛星に積んだ分しかなく、尽きれば機器が正常でも位置を保てません。噴射のたびに、観測時間と衛星の残り寿命を使っています。
では、1回の軌道制御はどのように進むのでしょうか。まず、地上局からの距離の測定などをもとに、いまの軌道を求めます(軌道決定)。次に、このまま進むといつ範囲を外れるかを予測し、噴射の時刻・向き・量を変えた候補をいくつも作ります。
候補ごとに噴射後の軌道を計算し、次の制御まで範囲内に収まるか、観測や通信の予定とぶつからないか、燃料をどれだけ使うかを比べて1つに決めます。噴射の結果は計算どおりにぴったりとはならないため、噴射の後は軌道を測り直し、予測とのずれを次の計画に反映します。
AIが力を発揮しやすいのは、候補を多く作って比べる段階と、過去の計画と実績のずれから補正を提案する段階です。噴射後に軌道がどう変わるかは、物理法則に基づいて予測します。そのうえで、どの候補を出し、前回の実績をどう次に生かすかの判断材料を、過去の運用データや知見から示すのがAIの役割です。
一方で、軌道保持の失敗の記録は少なく、AIに危ない案を見分けさせる学習はほとんどできません。そのため、案の前提と予測が示され、運用者が確かめられなければ承認できません。向きを誤った噴射で範囲を外れれば、戻すためにさらに燃料を使い、その分だけ寿命が縮みます。採否を人に残すのは、誤りの代償が燃料と寿命で払われるからです。
スカパーJSATとの概念実証で確かめたこと
弊社はスカパーJSATと共同で、静止軌道衛星の軌道保持を対象にAIの概念実証を行いました。同社では、エンジニアが軌道制御のパラメータを調整しながら複数の候補から最適な噴射計画を選んでおり、候補案の生成から実績を踏まえた次回計画への反映まで、経験と知識が求められます。
検証したのは、先ほどの流れのうち、AIが噴射の候補案と、実績を踏まえた補正案を示せるかです。エンジニアを置き換えるのではなく、AIの出力をエンジニアがレビューする前提で、妥当性・一貫性・説明可能性(=案の根拠を示せること)・再現性・運用負荷を評価の観点としました。
とくに重視したのは、候補案の根拠や前提条件、運用上の制約との整合性を、エンジニアが確かめられることです。現場に導入するには、過去のデータの分析に加えて、物理法則に基づく軌道変化の予測と、その妥当性を担当者が適切に評価できる仕組みが欠かせないためです。
その結果、AIの情報提示と人の判断を組み合わせた運用支援の可能性と、実運用への適用に向けた課題を確認しました。とくに、AIの出力をエンジニアが確認し、既存の業務プロセスの中でどう活用できるかについて、検証すべき論点が明確になってきています。現時点は、本格的な運用適用を判断する段階にはありません。

参照元:気象庁「静止地球環境観測衛星(ひまわり8号及び9号)の概要等」、気象衛星センター「衛星保守に伴う観測休止」(いずれも2026年10月閲覧)/株式会社EQUES「【スカパーJSAT】静止軌道衛星の軌道保持業務にAIを。」(2026年10月)、「スカパーJSATとの共同PoC実施のお知らせ」(2026年10月)
衛星運用AIの課題4つと、怠ると起きること

衛星運用AIの課題は、精度より「誤ったときに取り返せるか」に集まります。打ち上げた衛星は手元で直せず、判断の誤りが燃料や機体の損失に直結するためです。
| 課題 | 怠ると起きること | 先に決めておくこと |
|---|---|---|
| 説明責任 | 運用者が採否を決められず、手で計算し直す | 計画案に前提と予測結果を添える |
| 検証データの少なさ | 学習時に無かった異常を見逃す | 過去の異常記録と模擬データで評価する |
| 誤った操作の影響 | 不要な噴射で燃料を失い、寿命が縮む | 実行は人が承認し、範囲を段階的に広げる |
| セキュリティ | 改ざんされた入力が誤った指令につながる | AIの出力を承認なしで衛星への指令に流さない |
1つ目の説明責任は、軌道保持の節で見たとおり、AIの案の前提と予測を運用者が確かめられるかどうかです。確かめられなければ手で計算し直すことになり、作業は減りません。
2つ目は検証データの少なさです。異常はめったに起きないため、学習や評価に使える異常の記録はわずかです。平常時のデータだけで精度を測っても、異常時の性能は確かめられません。過去の異常記録に加え、模擬的に作った異常のデータも評価に使います。
3つ目の誤った操作の影響には、実行を人が承認し、任せる範囲を段階的に広げることで備えます。国内でも2025年2月に内閣府が衝突防止の方策の一例を示すガイドラインを定め、宇宙活動法の許可(人工衛星の管理)の対象で、軌道を変える能力を持つ衛星の運用者に、衝突リスクの把握や回避の運用体制の提示を求めています。AIを組み込むなら、どの入力で判断し、誰が承認するかまで体制に書き込めるかが問われるでしょう。
4つ目のセキュリティで守るべきなのは、AIへの入力です。入力データの質がそのまま判断の質になるため、改ざんに限らず、不正確さや遅れも判断を狂わせます。Starlinkでも半年間に回避で狙いどおりに危険を下げられなかった22件はすべて、相手物体の軌道予測の不正確さや遅れ(19件)か、接近警報の配信の遅れ(3件)が原因でした。
相手の予測が不正確なら回避しても危険は下がらず、届くのが遅れれば判定自体が間に合いません。判定をどれほど自動化しても、入力の出どころと遅れを監視していなければ、誤りや改ざんに気づけません。
こうした課題を本番の前に確かめられるよう、弊社はAI PoCサービス「ココロミ」(スリムプラン月々99万円〜・スタンダードプラン月々250万円〜、2026年10月時点)を提供しています。
前述の概念実証も、噴射計画の立案という一工程にココロミを当てはめ、役立つかを確かめる取り組みです。一工程に絞ったPoCのほか、提携や共同研究のご相談もお問い合わせからお寄せください。
検証の進め方は「PoC検証とは?目的と3つの観点・進め方・成功事例を解説」で解説しています。
参照元:SpaceX「SpaceX Gen 1 and Gen 2 Semi-Annual Reports」(2026年7月)/内閣府「人工衛星等との衝突防止に係るガイドラインの制定について」(2025年3月)
衛星運用AIに関するよくある質問

使える場合があります。事例1では、鉄道の故障予測AIが衛星の状態データに応用されています(実証段階)。ただし衛星は手元で直せず、異常の記録は少なく、噴射も取り消せないため、こうした条件に合わせて評価をやり直す必要があります。
衝突回避に加え、運用終了でも関係します。制御できるうちに軌道から外せるかが、デブリを増やさない条件だからです。SpaceXは故障を待たず、長期の信頼性予測に基づいて衛星を軌道から外す方針です。
判断の回数が多く、過去の記録が残っている工程が近道です。軌道保持なら過去の噴射計画と結果が、AIの出力を採点する物差しになります。異常検知は異常の記録が少ないため、平常時の記録に模擬的な異常を加えて評価します。少人数で多数の衛星を回す小型衛星の事業者なら、監視と通信時間の割り振りも候補です。
参照元:SpaceX「SpaceX Gen 1 and Gen 2 Semi-Annual Reports」(2026年7月)
まとめ

件数が多く基準を数値にできる工程は自動化へ、取り返しのつかない判断は人の承認を残した支援へと分けるのが、現実的な線引きです。
- 衛星運用は計画・指令・評価を回し続ける仕事で、衛星の増加で監視と衝突回避の負担が先に膨らむ
- 本記事の事例で実運用と確認できたのはStarlinkの衝突回避で、ほかは研究・実証・試験の段階
- 静止軌道の軌道保持では、AIが計画案と予測を出し、人が採否を決める分担が現実的
どの工程から試すべきか迷われている段階でも、お気軽にご相談ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
衛星運用の一工程から、AIを試しませんか
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